知多半島の情報誌「ペコロス」に連載中の
農と食をつなぐエッセイ
ペコロスVol.68 彩菜だより げんきの郷からこんにちは!
5.6月号の配布がスタートしましたが、みなさん外出を控えている時期ですので、早々にブログからも紹介します。
皆さんこんにちは!知多半島はあちこちで花が咲きほこり、植物も生き物も元気いっぱい。いよいよ春本番です。今回は、そんなげんきの郷から直売所「はなまる市」で年間売上ランキング堂々の第1位(点数)、トマトをご紹介します。
トマトは一年中お店に並ぶ野菜ではありますが、知多半島では3月から5月が出荷のピーク。味も品ぞろえも今が最も充実する季節です。そして、今日も直売所にはいろいろなトマトがずらり!極小のマイクロトマトから中玉・大玉、ハート形のトマトまで、色も形も名前も本当にさまざま!その数も量も圧巻で、見ているだけでワクワクします。
また、見た目の美しさに加えそのジューシーな味わいもトマトの魅力。うまみ成分である「グルタミン酸」をたっぷり含み、甘みと酸味が調和したおいしさは、他にはちょっと見当たらないもの。
直売所では、商品一つひとつにトマトに生産者の氏名が表示され、生産者ごと品種ごとに並べられています。お客様のなかには、お気に入りの生産者や品種を指名買いしたり、リピーターになる方もいらっしゃる。おもしろいのは、皆さん好みがそれぞれに違うこと。甘みの強いもの、酸味のあるもの、味が濃いもの、昔ながらの味わいのもの・・・。皮や果肉の触感も含め、その微妙な違いを楽しみつつ、自分の好みのトマトを見つけ買い求めていらっしゃいます。微妙なバランスで生まれるトマトの味わいの、何を美味しいと感じるかは人それぞれ。同じ農家の季節による味の違いまで教えてくださる常連さまも。皆さんの“トマト愛”に感心させられるばかりです。
直売所のトマトのおいしさの秘密は、その細やかな品質管理にあります。もっともおいしいタイミングで収穫し大切に運ばれてきたトマトは一番良い状態でお客様に提供されます。「おいしいトマトを届けたい」「お客様に選ばれるものを作りたい」。農家のその思いが、おいしさの秘密なのだと思います。
近年は家庭菜園でトマトを栽培楽しむ方も増えているようです。トマトはもともと夏野菜ですから、今からがベストシーズンです。大玉トマトの栽培は一般の方には難しいですが、ミニトマトは育てやすいのでおすすめです。深さのあるプランターがあれば、ベランダでも収穫を楽しむことができます。自分で支柱を立てたり、芽かきをすることで、毎日の食卓、暮らしを彩ってくれることでしょう。トマトは油やチーズとの相性も良く、お肉や魚と一緒に料理すると、うまみの相乗効果で料理をおいしくしてくれます。トマトの可能性はまだまだ広がりそうな予感ですね!